お祭りのArtokigawa展と、日常のあ~ときがわ

 4月15日(土)、16日(日)に第3回Artokigawa展が 木のむらキャンプ場(ときがわ町大野)と大野神社において開催されました。主催はときがわ活性会です。私も出展者として、お手伝いとして参加いたしました。

 Artokigawa展に関わる人はときがわ町の人だけでなく、近くの町の方もいて、たくさんの方の暖かい想いと情熱がつながってつくりあげられていきます。イベントは年に二日間で終わり、時は過ぎていきますが、Artokigawa展の準備をする人も、出展する人も、普段、それぞれの心の世界をもって、それぞれの工房やお店でいつも魅力的に仕事をされています。

 

 遅ればせながら、このページでは展示の様子の、ほんの一部と、また別の側面からのときがわをご紹介させていただきたいと思います。様々な貴重な出会いがあり、これから時間を見つけて、お祭りとはまた違った、工房の日常の「あ~ときがわ」や、歴史の「あ~ときがわ」も訪ねてみたいと思うようになりました。 




 

✿ 第3回Artokigawa展

 春のときがわ、色とりどりの花々が咲き競う道を上り、大野地区へ。自然豊かな「木のむらキャンプ場」をメインに、アート、クラフトの展示とワークショップ。野外ステージでの音楽。おいしい食べ物。 たくさんの美しいもの、楽しいもの、人と出会い。心癒される時間を楽しむことができました。

 この展覧会には毎回ちがうタイトルがついています。第1回Artokigawa展「~標高300mの記憶~」、第2回は~標高300mの出会い~」、この二回は廃校になった小学校の木造校舎で行われました。 今回のテーマは「山のカーニバル」です。


キャンプ場に入る橋を渡ると、この日のために準備された竹のゲートが出迎えてくれました。 

風を呼ぶ可憐な花々が植えられた竹のゲートは〈木ごころ(ときがわ町)〉さん、ゆれる竹のモビールは〈工房みかづき(小川町)〉さん製作。

 


キャンプ場のバンガローが展覧会場になっています。〈県立生越高校美術科〉のみなさんが、一棟一棟、それぞれの展示に合わせて全部違う絵が入った楽しい案内看板を描いてくださいました。 

🌸たくさんの見ごたえのある展示やワークショップがあり、それぞれの世界を楽しむことができました。その中で、「木」に関わる二つの部屋の展示を、今回ここでご紹介させていただきたいと思います。 

🌳〈木つみ木〉のお部屋

 上の写真は、ときがわ町が取り組んでいるウッドスタート事業で、誕生祝(2017年)に贈られる品「ときがわ木つみ木」。都幾山 慈光寺にある樹齢1100年余の巨木、多羅葉樹(タラヨウジュ)を模してデザインしたものだそうです。木の枝に葉っぱを積み上げて遊びます。〈ママのおもちゃ工房mamamano(飯能)〉江幡三香さんの作品。江幡さんは大きな作品も作る木の彫刻家ですが、ご自身の子育ての日常のなかでたくさんのおもちゃも生み出してきました。それが発展して、地元西川材を使った安全安心なおもちゃを作り、木の魅力を多くの人に伝えている方です。

 

 「木つみ木」には春、夏、秋、冬バージョンもあり、一年を通しての樹々のおもちゃの姿は、童話「森は生きている」を思いおこさせ、木の精たちが集まっているようでした。

この日は、「おおきな木つみ木」も登場。たくさんの人が遊び方を発見しながら楽しんでいました。ワークショップは葉っぱの形のキーホルダー作りです。


🌳 森林・林業イラスト〈お山ん画〉(おやまんが)のお部屋

お山ん画の作者、平野美沙子さんは、こんな方です。

『北海道生まれの北海道育ち。子供の頃から両親に連れられてキャンプ三昧の生活の影響で、 将来の夢は生物学者か絵描き。 山の中で生きる生き物(人間も)がいかに生き生きしているか、自然の仕組みってこんなにすごい!というのが私の絵に込めるメッセージです。 現在は神奈川県在住。農林水産省 林野庁の職員。』

 

 虫の眼、鳥の眼、人の眼から、山の生態や林業のことをユーモアを交えながら克明に描かれていて、楽しく学ぶことができます。人や生物の営みを見つめる暖かいまなざし、画面からあふれ出るほどの、生き物に対する愛が感じられて、ああ、アートって大事だと改めて思いました。

 いままで仮面をたくさん作ってきた私としては、冬芽の観察の絵が面白い。森の中ではこんな楽しい仮面のカーニバルが繰り広げられているんですね。

(この樹木と菌の絵を見た日に、こんな記事を発見)→ 菌を利用して仲間とコミュニケーションをとる木々  

平野さんが絵を描いたTシャツ姿の写真を撮らせていただきました。

面白くて楽しく、そして熱く真剣な林野庁の方々。A-WASS 循環と共生の森づくり in ときがわ


 

🎶  音楽ステージ


川の上に張り出した竹のステージ。清らかな水の流れを眺めながらゆったりと音楽を聞くことができます。

老いも若きも一緒になって奏でられるトランペット隊の音が、山や空に響きわたり、感動しました。  

 


うまいもん横丁 たくさんのお店の食のアートと、大地に生き、はじけるように元気な百姓ジャンベ 。


🌟 カーニバルといえばやっぱり大道芸と風船です ❢

 中国ゴマとバルーンアートの木坂倫久(ときがわ町)さん、この日はナント無料でお客様にプレゼント。   

私も子供たちに交じって並んで、作ってもらいました。お花風船ブレスレットです。

←これは2週間後の写真です。風船というものは2~3日でしぼんでいくものと思っていましたが、時間がたってもあまり変わりませんでした。 (そういえば、木坂さんがひとつひとつ丁寧に一生懸命に風船の口をしばっていたのを思い出しました。)


こちらでバルーンアートの紹介をしているのでご覧ください。→ FB木坂倫久


中国ゴマの動画。ときがわ各地の桜景色の中で。



 

🐓 私は木彫の作品の展示もしましたが、超いそがしい2日間だったので自分の作品の写真を撮るのをすっかり忘れていました。動物ponponワークショップに来ていただいたお客様の作品をご覧ください。

お母さんが作ったメジロ、お姉ちゃんが作ったヒナ、男の子のもっと小さなヒナ、かわいいですね。皆さんとても楽しそうに作っていただきました。草木染めの羊毛フェルトは動物の雰囲気をつくりだすのにぴったりです。




 

 もうひとつの「あ~ときがわ」

 

 木のむらキャンプ場の他に大野神社も、Artokigawa展の会場になっていました。吉水励さんの巨大スピーカーで昭和の音を聴き、昭和レトロな温泉銭湯玉川温泉の出前足湯につかって2日間の疲れを癒し、地元大野の方たちが出品した「のきさき市」では薪ストーブ用に火吹き竹を買い求めました。

 

大野神社で、地元の歴史に詳しい方から興味深いお話を伺うこともできました。

 

木のむらキャンプ場には、すばらしい石積みの堰堤(えんてい)があります。

 明治43年に大豪雨があり、県西部に大きな土砂災害をもたらしました。それを契機として、大正5年から一連の砂防堰堤の石積み工事が始まり、その中のひとつが、キャンプ場にある堰堤だそうです。

 工事を行った作業員の多くは地元の人々で、岐阜県の石積み職人を招いて技術指導を受けて、どんな不定形な石でも崩れないようにうまく積み上げる技術が受け継がれました。

木のむらキャンプ場の堰堤
木のむらキャンプ場の堰堤

 大野神社にある石碑の石積みには、岐阜県の安八群結村から技術指導にやってきた職人の名前が刻まれており、先代は名古屋城の城壁の石積みをした人なのだそうです。そうやって大正、昭和と、人から人へ技術が受け継がれていき、大野地区には、自然の景色と融合したたくさんの美しい石積みが七重川砂防堰堤群として残されています。

 地元の方からこういう流れを丁寧に教えていただくことができ、とても勉強になりました。

職人さんの技術が生み出す美しいアート。もうひとつの「あ~ときがわ」を、時を超えて私たちの身近な日常の中に見つけていけることを、しあわせに思いました。

第1回、2回Artokigawa展(2015.2016年)の会場となった旧大椚第一小学校 の石垣もこの職人衆の仕事だそうです。

 

 

 その昔、山の中の小学校に広い校庭を作るために、この大量の石を集め、積んだのですね。よく見てみると、そうとうに不定形な石を丁寧に根気強く積んでいるのがわかります。

 現在では校舎は解体されましたが石積みは静かに残っています。

 

 

2015年第一回Artokigawa展の様子。

 ボランティアの学生さんがつくってくれた動画です。

♪この坂道をのぼれば、僕の学校があります歌詞から始まる歌とともに…。かつてこの小学校が廃校になる前に歌われていたそうです。木の建物と人との関わりはあたたかいものだと思います。

 

 


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